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Synchro ArtsのVocAlign 6 Proは、ボーカルやダブリングトラックのタイミングとピッチを自動的に調整し、プロフェッショナルなサウンドを迅速かつ効率的に実現するプラグインです。このレビューでは、VocAlign 6 Proの特徴的な機能や実際の使用感について詳しく解説します。
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VocAlign 6 Proの概要
VocAlign 6 Proは、音楽制作やダイアログ編集で、ボーカルや楽器の演奏を他のトラックと自動で同期させるためのツールです。これを使用すると、録音後のタイミング調整や音程合わせが簡単になり、時間と労力を大幅に削減できます。
特に、リップシンクやダブルトラッキングといった手間のかかる作業もスムーズに行えるため、アーティストはパフォーマンスに集中可能です。VocAlign 6 Proは、必要に応じてタイムストレッチやピッチシフトを自動で適用し、ナチュラルなサウンドに仕上げます。
結果として、アーティストは最良のパフォーマンスを引き出し、プロダクションの質と作業効率の向上を実現できます。
VocAlign 6 Proの特徴
- 自動でタイムとピッチアライメント:オリジナル音声に対して、タイミングとピッチを自動で合わせる機能により、ボーカルや楽器の正確な同期が可能です。
- タスクベースのプリセット:特定の用途やタスクに合わせたプリセットが用意されており、設定時間を短縮して即座に使用可能です。
- シンプルな操作性:初心者でも扱いやすいUIにより、タイミング調整が数クリックで完了します。
- ARA対応:ARA対応により、主要なDAWとのシームレスな連携が可能です。
VocAlign 6 Proの使用感
使用するDAWによって、オーディオキャプチャやレンダリングの方法が異なります。Pro Tools 2024.6以降はARA2に対応しており、直接タイミングやピッチの編集が可能です。2024.6以前のPro Toolsでは、AudioSuiteを通じてプラグインを使用します。Ableton LiveなどARA非対応のDAWでは、Melodyneのように再生しながらキャプチャを行う形式です。ARA非対応の場合、フレーズごとにキャプチャとレンダリングの操作が必要となります。
使い方として、まずGuideにリードボーカルなどの基準となる音源をキャプチャします。次に、タスクに合ったプリセットを選択します。Doubleに適用する場合、Vocal > Doubleから、Tighter TimingやSlightly Loose Timingといったプリセットを選択できます。Dubにキャプチャした後、自動的にGuideに合わせてタイミングやピッチが調整されます。MAX DIFFERENCEでタイミングをLOOSEからTIGHTまで調整し、理想のタイミングに近づけることができます。
OUTPUT表示にはGuideの黄色いアウトラインが表示され、タイミングの確認がしやすくなっています。プリセットやMAX DIFFERENCEの設定を変更するたびに、タイミングは自動で再調整されます。
フレーズがつながっている部分で誤認識が発生することがあるため、Sync Pointを手動で追加すると効果的です。また、ピッチはGuideの音源にどれだけ近づけるかを自由に調整できます。
VocAlign 6 Proは、直感的な操作性と高精度な処理能力を備えており、ボーカル編集の効率を大幅に向上させます。特に、複数のダブリングトラックやコーラスのタイミングとピッチを迅速に一致させる機能は、手動編集に比べて時間と労力を大幅に削減します。また、フォルマントシフトやトランスポーズ機能により、クリエイティブな音作りも可能です。さらに、ARA対応かどうかによって使い勝手が大きく変わり、DAWとの連携がスムーズになるため、作業フローがより効率的に進められます。
まとめ
Synchro ArtsのVocAlign 6 Proは、ボーカルのダブルトラックやハーモニーのタイミングとピッチを自動で調整し、プロフェッショナルなサウンドを素早く実現するプラグインです。手動でのタイミング修正よりも効率的で、音楽制作やポストプロダクションにおいて頼りになるツールとして活躍します。
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