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Bloomはシグナルのキャラクターを分析し、音のトーナルバランスを調整することで、より均整の取れた洗練されたサウンドを実現する適応型トーンシェイパープラグインです。自動でトーンバランスを調整し、サウンドに温かみや明るさを追加します。この記事では、Bloomプラグインの機能とその特徴について詳しく解説します。
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Bloomの概要
Bloomは、アダプティブトーンシェイパー(Adaptive Tone Shaper)として、入力される信号を自動で解析し、音のトーンバランスを調整するプラグインです。このプラグインは、不要な周波数帯域を自動的にカットし、重要な部分を強調することで、音全体のバランスを向上させます。適応型(Adaptive)の特性により、トーンバランスの調整は常に入力信号に応じてリアルタイムで変化します。ユーザーは、好みに応じて微調整を行うことができ、1つの周波数帯域を調整すると、他の周波数帯域も連動してバランスが保たれるのが特徴です。
Bloomの特徴
- リアルタイム適応型処理:信号を常に解析し、周波数を自動的に調整。
- Squash機能:周波数に応じたアップワードおよびダウンワードコンプレッション。
- トーンコントロール:4つのバンドでユーザーが微調整可能。
- プロセッシンググラフ:視覚的に処理内容を確認し、直感的な調整が可能。
- クオリティモード:normal、high、low latencyの3つのモード。
- ステレオ分割:L/RやM/Sの独立処理により、ステレオイメージを自由にコントロール。
- A/B比較機能: 2つの設定を簡単に切り替えて比較できる。
Bloomの使い方
Amountパラメーターでエフェクトの適用量を調整します。アマウントが7.0以上になると、Squashレンジに入り、周波数ごとにアップワードおよびダウンワードコンプレッションがかかります。大胆なトーンシェーピングを行うには、アマウントをSquashレンジまで上げることがポイントです。AttackとReleaseパラメーターは、音声信号の変化に対する応答速度を調整し、各音源に合わせた最適なタイミング設定が可能です。
信号の処理状況は、右下のプロセッシンググラフで視覚的に確認できます。グラフの中間線より上の白いエリアはブーストされた周波数帯域を示し、中間線より下はカットされた周波数帯域を表しています。Low Cut、High Cut、Include/Excludeモードを使用することで、処理を除外したい周波数帯域を簡単にフィルタリングしたり、特定の周波数範囲に対してのみエフェクトを適用することが可能です。
4バンドのトーンコントロールは、Bloomによる自動補正を微調整するための機能です。トーンコントロールを使うことで、低音(Lows)、低中音(Lo-mids)、高中音(Hi-mids)、高音(Highs)の4つの帯域をそれぞれ細かく調整できます。各バンドの数値はdBではなく参照値です。補正の影響は、プロセッシンググラフで視覚的に確認可能です。
ステレオセクションには、L/R splitモードとM/S splitモードが搭載されています。Linkを100%に設定するとチャンネルが合算され、同じ処理で解析されますが、0%にすると左右またはミッド/サイドチャンネルが個別に解析されます。Focusコントロールを使用すれば、片方のチャンネルにのみ処理を適用することも可能です。また、トーンコントロールも独立して調整できるため、柔軟で多彩なセッティングが実現します。
Bloomの使用感
トーンシェーパープラグインは、馴染みがないかもしれませんが、このプラグインを挿入するだけで、自動的にカットやブーストが行われ、効果を視覚的に確認できます。適応型(Adaptive)機能を備えており、楽器や音程に応じた自動調整が可能で、EQでは難しい自動トーンコントロールが実現します。また、EQとは異なり、不要な部分は自動でカットされ、音程に合わせた最適なトーン調整が行われるのが特徴です。操作もシンプルで、基本的にはAmountの調整だけで明るさや温かみを個別のトラックやミックスバスに簡単に追加できます。Amountを高く設定するとSquash機能が働き、コンプレッサー効果によって大胆なサウンド変化も楽しめます。
まとめ
Bloomは、音質を向上させるアダプティブトーンシェーパープラグイン(Adaptive Tone Shaper Plugin)です。適応型トーンシェーピング機能により、トラックの音をクリアでバランスの取れた仕上がりにします。高度な処理を直感的に行える設計に加え、ステレオ分割やSquash機能も搭載しており、多機能ながらシンプルな操作が特徴です。特にベース、ギター、ピアノなどに最適で、プラグインを挿すだけでサウンドが向上するのを体感できます。さまざまなトラックの音質を整えるために、Bloomは欠かせないツールです。
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