目次
Minimal Audioの「Current」は、初心者から上級者までをターゲットに設計されたシンセサイザーです。この製品は、豊富なプリセットやシンプルで直感的なユーザーインターフェースによって、初心者がスムーズに音作りを始められる一方、詳細なエフェクトやモジュレーション設定を備えているため、上級者の創造性を最大限に引き出すことが可能です。
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Current 2.0の概要
Currentは、主要なDAWに対応した強力で多機能な仮想インストゥルメントです。多彩なシンセシス、サンプリング機能に加え、柔軟なエフェクトラック、MIDIエフェクト、フルモジュレーション機能が搭載されています。また、統合サウンドプラットフォーム「Stream」を通じて、最新のプリセットやサウンドにクラウド経由で常にアクセス可能です。初心者からプロフェッショナルまで、プリセットの探求や独自のパッチ作成を通して、創造的な音楽制作が可能になります。さらに、定期的なアップデートにより新機能やエフェクトが追加され、最適化が行われるため、常に最新の環境で音楽制作を楽しむことができます。
Current 2.0の特徴
- 4つのビュー
- Play View
XYパッドを搭載し、直感的なインターフェースでリアルタイム操作が可能。プリセットの探索や微調整に便利です。 - Engine View
5つのサウンドエンジンを細かく設定できるビューで、オシレーターやエンベロープなどの詳細な調整に対応しています。 - Effects View
9つのエフェクトスロットに自由にエフェクトをロードできます。 - Stream View
クラウドに接続されたコンテンツブラウザで、最新のプリセットやサウンドをダウンロード可能です。
- Play View
- 5つのサウンドエンジン
- ウェーブテーブルオシレーター x2
波形を多彩に操作できる2つのエフェクトスロットを搭載し、スペクトル処理やフォルマントシフトなど40種類以上のエフェクトが利用可能です。 - グラニュラーエンジン
サンプルを細かく分割して再構築することで、独特のテクスチャや音の動きを生み出します。 - 加算合成サブオシレーター
複数のサイン波で倍音を選択・ミキシングし、低音に動きを加えることができます。さらに、ピッチエンベロープや波形シェーピング、スペクトルエフェクトを備え、ベースサウンド制作に優れた多機能ツールです。 - サンプラーエンジン
ループ、ワンショット、ノイズ、Streamや個人ライブラリのサンプルを再生可能で、高度なタイムストレッチアルゴリズム搭載。
- ウェーブテーブルオシレーター x2
- 2つのマルチモードフィルター
モーフィング、コムフィルター、フォルマントなど多彩なフィルタータイプに対応。直列または並列でルーティング可能。 - 柔軟なFM/AMシステム
任意のサウンドソースを用いて、他のモジュールや自身に対して周波数変調(FM)や振幅変調(AM)を適用できます。 - アルペジエーター
- コードジェネレーター
- 9つのモジュレーション
それぞれEnv、LFO、Curve、Followタイプから選択できます。 - キーボード & MPEモジュレーター
ベロシティやピッチベンドなどの標準的なMIDIソースに加え、スライドやプレッシャーといったMPE特有のモジュレーションソースを提供します。 - Mod Matrix
- 9つのエフェクトスロット
9種類のMinimal Audioエフェクトが使用可能。
Play ViewとEngine View
Play Viewは、Current 2.0で導入された新しいサウンドデザインの表現方法を提供するインターフェースです。このビューには、4つのマクロコントロールに接続されたインタラクティブなXYパッドが備わっており、プリセットベースでサウンド探索をしたいユーザーや初心者にとっても使いやすい設計となっています。
Engine Viewでは、Currentのコア機能であるオシレーターやフィルターなど、音作りの基本設定が可能です。このビューには、5つのサウンドエンジン(2つのウェーブテーブルオシレーター、グラニュラーエンジン、加算方式のサブオシレーター、タイムストレッチサンプラーエンジン)や2つのフィルターが搭載されており、さらにFM、ミキサーパネル、モジュレーションコントロールバーも含まれています。
これらの2つのビューにより、初心者から上級者まで幅広いユーザーがサウンドデザインを楽しめるように設計されています。
サウンドエンジン
Wavetable OSCには波形を多彩に操作できる2つのエフェクトスロットが搭載されています。40種類以上のエフェクトを提供し、スペクトル処理、フォルマントシフト、倍音エフェクト、ウェーブシェーピングなどが可能です。
Sub Oscillatorは、加算合成サブオシレーターで希望の倍音数を選択できます。また、ピッチエンベロープ、波形シェーピング、スペクトルエフェクトといった機能も搭載されており、ベースサウンドの制作において非常に多機能なツールです。
グラニュラーエンジンは、サンプルを細かい粒(グレイン)に分割し、再配置や操作によって新しいテクスチャやシーケンス、リズムを生成します。サンプラーエンジンでは、ループ、ワンショット、ノイズなどを含む任意のサンプルをStreamや個人ライブラリから再生できます。さらに、シンセサイザーとしては珍しく、高度なタイムストレッチアルゴリズムが組み込まれており、柔軟なサウンド操作が可能です。
Currentの柔軟なFMシステムは、任意のサウンドソースが他のモジュールに対してFM(周波数変調)またはAM(振幅変調)を行える機能を持ち、自己変調も可能です。この機能により、FM合成や倍音の追加、音の不安定さを導入でき、隠れたノイズソースも使用可能です。
Filter
Currentには、モーフィング、コムフィルター、フォルマントなど、多彩なフィルタータイプを備えた2つのマルチモードフィルターが搭載されています。これらのフィルターは、各エンジンへのバイパス設定やフィルタースプレッドによるステレオの広がりといった豊富な機能を提供します。また、フィルターは直列または並列にルーティング可能で、正確なキー追跡も備えており、チューニングされた共鳴や共振効果を実現します。
LFO
Minimal Audioのモジュレーションシステムは、エンジンとエフェクトビューの中央に位置するモジュレーションコントロールバーを中心に構築されています。ドラッグ&ドロップでモジュレーションを簡単に割り当て、モジュレーションマトリックス(Mod Matrix)にアクセスしてモジュレーターのタイプ変更や詳細編集が可能です。
9つのスロットが用意され、それぞれEnv、LFO、Curve、Followから選択できます。また、キーボードとMPEモジュレーターは、ベロシティやピッチベンドなどの標準的なMIDIソースに加え、スライドやプレッシャーなどMPE(MIDI Polyphonic Expression)特有のモジュレーションソースを使用可能です。さらに、モジュレーションマトリックスには検索フィルターが付いており、設定確認が容易で便利です。
Effect
Currentの柔軟なエフェクトラックでは、最大9つのエフェクトを任意にロードして順序を入れ替え、理想的なエフェクトチェーンを作成できます。エフェクトラックには、Cluster Delay、Morph EQ、Ripple Phaserなど、Minimal Audioのほぼすべてのエフェクトが利用可能です。
Current 2.0の使用感
Currentは、Minimal Audioのエフェクトを活かしたサウンドデザインが特徴的で、エフェクトにはMinimal Audioの既存プラグインに基づいた高品質なものが搭載されています。特に、各オシレーターにエフェクトを直接かけられる点が、サウンド作りにおいて大きな自由度を提供しており、音色の初期段階から細かく加工することが可能です。さらに、Currentには多彩なフィルターが備わっており、さまざまな音響効果を作り出せるため、サウンドデザインの幅が広がります。
まとめ
Minimal Audioの「Current」は、初心者から上級者まで対応する柔軟なシンセサイザーです。4つのメインビュー(Play、Engine、Effects、Stream)により、シンプルな操作から複雑なサウンドデザインまで自由に行えるよう設計されており、ユーザーは自身のスキルレベルやスタイルに応じたアプローチを選択できます。エフェクトやフィルター、モジュレーションなどの機能が豊富で、特にMinimal Audioが独自に開発したエフェクトは、他にはないサウンドデザインの表現力を提供します。
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