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ディレイ(Delay)・エコー(Echo)は空間系エフェクトのひとつで、使用頻度の高いエフェクトです。トラックに残響を付加し擬似的な空間を演出することができます。今回はそんなディレイ・エコーのオススメのVSTプラグインを紹介します。
オススメのリバーブは以下の記事で紹介しています。
ディレイとは
ディレイは「やまびこ」と呼ばれるものに似ています。山頂から叫ぶと、別の山に反射して声が返ってきます。隣の山までの距離によりディレイの時間が変わります。また、一度跳ね返った声がさらに反射したり、実際にはいくつもの山に反射したりして、複雑に聞こえます。こういった効果をシミュレートしたものがディレイです。
ディレイの種類
Tape Echo
初期のディレイはテープによるディレイ効果を利用したものです。録音ヘッドと再生ヘッドの時間差を利用します。スタジオでオープンリールデッキ(テープマシン)を使用してディレイ効果を生み出していました。それからディレイ専用に「Roland RE-201」のようなコンパクトなテープエコーユニットが誕生しました。
テープエコーは、テープ特有の歪みや回転速度のムラ(ワウ・フラッター)、ノイズなどで元のサウンドを正確に再現しませんが、アナログ特有の温かみのあるサウンドを提供してくれるので、未だに使用されます。実機では、ヘッドの清掃やテープの交換などメンテナンスに手間が掛かります。
Analog Delay
次に、メンテナンスが不要なアナログディレイが開発されました。アナログディレイは、BBDと呼ばれる回路を使用して遅延を作っています。「bucket brigade」と呼ばれ、入力信号をアナログのままバケツリレー方式で渡していき、出力まで持っていきます。
しかし、BBDは欠点があります。ディレイタイムを長くするほど、高域が削られます。さらにフィードバックを上げ、リピートを繰り返すたびに高域が削られます。この劣化した音がアナログディレイの問題でもあり、良いところでもあります。
Digital Delay
さらに、デジタルディレイが登場します。デジタルディレイはメモリーに音を記憶し、書き込みと読み出しの時間差を利用します。入力信号はADコンバーターを通りデジタル信号に変換されメモリーに書き込まれます。そして、それを決められたディレイタイムに従い読み出し、DAコンバーターを通りアナログ信号に変換され出力されます。
これによりディレイ音が、サンプリングレートによっては、かなり高音質になります。ディレイ音がハイファイになりすぎたために、わざと音をこもらせる機能が付いたものがあります。また複雑なディレイやモジュレーション機能が付いたものもあります。
オススメのディレイプラグイン
Soundtoys - EchoBoy
EchoBoy を使えば、望んでいるディレイをほぼ再現することができます。4つのモードには、シングル・ディレイ、デュアル・ディレイ、ピンポン・ディレイ、リズム・ディレイが用意されており、STYLEにはアナログディレイ、デジタルディレイ、テープ、有名なヴィンテージギアのモデリングまで数多く用意さてれいます。また、スウィングやタメなどのグルーブも調整できます。
- シングル、デュアル、ピンポン、リズムの4種類のエコーモード
- 30種類のエコースタイル(ATR-102、Echoplex、Space Echo、Memory Man、DM-2、etc.)
- スタイルごとのサチュレーションコントロール
- シャッフル、スウィング、アクセントを調整可能
PLUGIN BOUTIQUE →
PluginFox →
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UAD - Cooper Time Cube MkⅡ Delay
Cooper Time Cube MkⅡ Delay は、Ureiのハードウェアをモデリングしたプラグインで、オリジナルのディレイ・システムのサウンドと最新のディレイの特徴も持ち合わせています。オリジナルのCooper Time Cubeは1971年に生み出されたプラスチックホースを使ったディレイマシンです。ディレイ・タイムは14ms、16ms固定で、素晴らしいショートディレイとダブリングで有名です。
- AとBの2つのオーディオ・チャンネルの独立コントロール
- HPフィルター
- 5msから2500msのディレイ・タイム
- テンポ・シンク
- TREBLE、BASSコントロール
Universal Audio →
PSP Audioware - Lexicon PSP42 (Lexicon - PCM 42)
Lexicon PSP42 は、独特のサウンドと独自のコンセプトで有名な伝説的なLexicon PCM42プロセッサーをベースにしたデジタルステレオディレイおよびフレーズサンプラーです。テープサチュレーションアルゴリズムとサンプルレート可変ディレイを統合することで、ビンテージテープマシンの特性をシミュレートしています。柔軟なモジュレーションセクションでピッチを揺らしたり、サンプリングレートを変更してローファイ効果を作成したりできます。
- 内部サンプリングレートに応じて最大 9600ms のディレイ・タイム
- LPフィルター
- テンポ・シンク
- Feedback、Wet信号の位相反転
- ディレイのサンプリングレートを変更可能
- モジュレーション機能
- フレーズサンプラー機能
PSPaudioware →
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Best Service →
オススメのエコープラグイン
UAD - Galaxy Tape Echo (Roland - RE-201 Space Echo)
Galaxy Tape Echo は、Roland - RE-201 Space Echoをエミュレートしたプラグインです。RE-201は1973年に発売されたスプリング・リバーブ搭載のテープ・エコー・マシンです。3つの再生ヘッドを搭載し、ヘッドの組み合わせで12種類のエコー/リバーブモードを得ることができます。
- テープ・エコー/スプリング・リバーブ・エフェクト
- 12種類のエコー/リバーブモード
- テンポ・シンク(プラグイン限定)
- テープ・エコー成分のTREBLE、BASSコントロール
- 代替プラグイン
- IK Multimedia - Space Delay
- Cherry Audio - Stardust 201 Tape Echo
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PluginFox →
PLUGIN BOUTIQUE →
PluginFox →
Best Service →
IK Multimedia →
Best Service →
UAD - EP-34 Tape Echo (Maestro - Echoplex EP-3、EP-4)
EP-34 Tape Echo は、数々の有名なギタリストが使用していたテープ・エコー・マシンのEchoplex EP-3、EP-4の音響特性を組み合わせてエミュレートしたプラグインです。Echoplex EP-3はソリッドステートのテープ・エコー・マシンです。スライドレバーコントロールを使用して、レコードと再生ヘッドの距離をユーザーが可変に制御できます。また、入力クリッピングによるディストーションサウンドも作れます。EP-4からLEDインプットメーター、トーン・コントロール、アウトプット・バッファが追加されています。
- テープ・エコー
- テンポ・シンク(プラグイン限定)
- 入力ゲインによるテープディストーション機能
- テープ・エコー成分のTREBLE、BASSコントロール
- 代替プラグイン
- IK Multimedia - Tape Echo (EP-3)
Universal Audio →
IK Multimedia →
PluginFox →
Best Service →
まとめ
ディレイ・エコーを使用すれば残響を付加することも、独創的なフレーズを作ることもできます。それぞれのディレイの特性を知っていれば音楽制作に役立てることができます。
厳選されたエフェクトプラグインを紹介しています。詳細は、こちらの記事でチェックしてください。