Venomode からフレーズアルペジエーターの Phrasebox がリリースされています。Phraseboxは、MIDI コードから表現力豊かなシーケンスを作成できるフレーズアルペジエーターです。
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Phrasebox
Phrasebox は、これまでにない方法でプレイバックをコントロールできるフレーズアルペジエーターです。従来のステップアルペジエーターのようにタイミングや長さが制限されない DAW ライクなピアノロールを使用して、単純な MIDI コードから表現力豊かなレイヤードメロディーを作成できます。
主な機能は、
- フレーズのアルペジエーション
- ピッチベンドやペダルなどのMIDIコントラーデーターの編集
- ランダマイズな自動生成
になります。フレーズを自動で生成してくれるので、アイデアに困ったの時作曲支援ツールとしても活躍してくれます。
Phrasebox は、インストゥルメントトラックとして使いますが、音源が搭載されていないMIDIプロセッサなので、他のソフト音源が読み込まれているインストゥルメントトラックにルーティングして使います。これは、DAWによって方法が異なります。Cubase の場合は、All MIDI Inputs から Phrasebox - MIDI Output に変更します。
ルーティングができたら、Phrasebox のトラックに全音符のコードのMIDIを作成します。下の画像の赤枠部分に自分でフレーズを書いていくこともできます。縦軸に1から8まで数字がありますが、音程の度数ではなくて、MIDIの下から数えた番号です。下の画像の場合は、1が C2 で 2が E2、8が C4です。3和音しか書いてない場合は、1、2、3だけ鳴ります。あとは、MIDIのなかの High/Low、 First/Last Quiet/Loud、Fixed/Random などの特殊なものも鳴らせます。
画面左で、プレイバックの設定ができます。ステップ数やスピードを決めて、ベロシティやトランスポーズ、オクターブなどを指定した範囲でランダマイズできます。
メインのランダム生成でフレーズを作りましょう。赤枠のボタンを押す度にランダム生成されます。ノートの中に三角印がついているものはトランスポーズやオクターブが設定されています。こちらも左側で好みの範囲に設定できます。基本は、Density で密度(音数)と Lengthでノートの長さを調整して、生成するだけです。こちらもベロシティ、トランスポーズ、オクターブを範囲指定できます。フレーズは12個ストックできるので、どんどん生成しましょう。
あとは、MIDIコントロール部分も自分で書いたりランダム生成できます。コントロールできるのは、ピッチベンド、モジュレーションホイール、ボリューム、ペダル類です。こちらはランダム生成するよりも、自分で調整するほうがうまくいきます。
気に入ったものがあればエクスポート(書き出し)します。エクスポートは、まずMIDIファイルを Phrasebox のピアノロール部分にドラッグアンドドロップします。
「Drag Me To Your DAW」と表示されるので、Phrasebox のピアノロール部分からDAWにドラッグアンドドロップして戻します。戻すとPhraseboxが生成したMIDIファイルが手に入ります。
このPhraseboxにドラッグアンドドロップする動作が、DAWによっては出来ないので、出来ない場合は、一度MIDIを書き出して、ファイラーからPhraseboxにドラッグアンドドロップします。
このあたり、メインで使っているDAWの相性によってプラグインの使い勝手が変わってきます。あとは、DAWが通常時選択ツールなのに対してPhraseboxは鉛筆ツールなので、操作性が違っていて少し使いにくさもあります。ただ、アルペジエーターとしては優秀で、シンセ以外の楽器に使ってみても面白いので、アイデアやインスピレーションを得るには素晴らしいツールになっています。ルーティングやエクスポートを一度試してみることをオススメします。
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