Cherry Audio から YAMAHA CS-80 と GX-1 を組み合わせてエミュレートしたプラグイン、GX-80 がリリースされています。YAMAHA CS-80は、1976年リリースのCSシリーズのフラッグシップ機で、当時128万円もしたポリフォニックアナログシンセサイザーです。
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GX-80
GX-80 は、ドリームマシンと紹介されたこともある伝説的な YAMAHA GX-1 と、その有名な子孫である CS-80 の比類のないサウンドと機能を組み合わせて、強力なハイブリッドを作成する革新的なバーチャルシンセサイザーです。
- GX-1 と CS-80 の2つのアナログ クラシックをベースにしたクラス最高のバーチャル インストゥルメント
- GX-1 の拡張機能と、その子孫である CS-80 のすべての機能を統合
- レイヤーごとに16のポリフォニックボイスを備えた大規模なデュアルレイヤーボイシングアーキテクチャ
- GX-1 独自のオシレーターレベルのフィルター処理された波形、オクターブアップの三角波、反転フィルター エンベロープコントロールなど、GX-1 と CS-80 のすべてのボイシングパラメーターを再現
- 伝説的な CS-80 と比類のない GX-1 フィルターの両方を精密に再現
- 4つのポリフォニックボイスランク、それぞれにボルテージコントローラーオシレーター、レゾナント ハイパスおよびローパス フィルター、ノイズ ジェネレーター、サイン波、デュアルエンベロープジェネレーター、ベロシティセンシティブ VCA を搭載
- サイン、ノコギリ、ランプ、スクエア、サンプルを備えた各レイヤーのサブオシレーターLFO
- ランクの各ペアの合計出力を独自の独立したオシレーターで変調する、記憶に残るCSリングモジュレーターの再現
- 16'、8'、5 1/3'、4'、2 2/3'、2'、および 3 1/5'、2 2/7 の従来のオルガン映像の各オシレーターのピッチ範囲設定
- 仮想ピッチリボコントローラーを正確にモデル化
- 1000以上のプリセット
- スタジオクオリティーのエフェクト
- AU、VST、VST3、AAX、スタンドアローンに対応
まず、アナログシンセのエミュレーションなので、見た目が良いですよね。かなりつまみが多いのですが、ツールバーにフォーカスボタンが搭載されていて、押すと2倍に拡大します。設定いじるときはFOCUS押さないと文字が読めないぐらいの細かさです。
音作りの部分ですが、ランクと呼ばれるものが2基用意されています。それぞれ左から VCO、VCF、VCA、タッチレスポンスになります。このボイスランクが、CS-80は2基、GX-1には4基搭載されているのですが、LAYER MODE を DUAL か SPLT にすると、GX-1 のようにランクを4基使ったサウンドを作ることができます。表示は、LAYER MODE 横の PANEL から UPPRが Ⅰ&Ⅱ、LWR が Ⅲ&Ⅳ のランクを表示します。 Ⅲ&Ⅳはオレンジの線になっているので、見分けやすくなっています。
あと、GX-1独自のパラメーターがオレンジ色になっていて、ひと目でわかるようになっています。フィルターは、CS-80 と GX-1の切り替え可能ですね。CS-80 は歪みのない12dB/oct、GX-1 はユニークな9dB/octと、全く異なるフィルターで、ボイスランクごとに個別に設定できるので色々組み合わせてみると面白いと思います。
もう一つ特徴的なのが、ピッチリボンです。中心が設定されていないので、マウスをクリックした位置から端まで動かせます。右に動かすと、最大1オクターブ上に動きますが、左は設定されていないので、聞きとれなくなるぐらいまで下に動かせます。きっちり100%までベンドしたい場合は、MIDIコントローラーのピッチベンドホイールを使えば端から端までベンド可能です。
左下はパフォーマンスのパラメーターを調整できます。ここからエフェクトのオンオフを切り替えることができます。エフェクトオンにすると左上のエフェクトパラメーターを設定できます。
サスティンペダルのスイッチをオフにすると、SUSTAINつまみで調整したサスティンが常にオンになります。CS-80のポルタメントシステムも特徴的で、最後に演奏された音符からグライドします。
ということで、GX-80をひと通り使ってみましたが、かなり出来の良いプラグインです。ところどころで、CS-80 と GX-1 がうまく融合されています。各所で評価の高いプラグインですし、Cherry Audio はお手頃なプラグインが多いので、是非遊んでみて欲しいです。
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