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前回は初心者向け、エントリーモデルのオススメのオーディオインターフェイスを紹介したので、今回はエントリーモデルでは物足りなくなってきたユーザーから上級者まで幅広く使えるオーディオインターフェイスを紹介します。
オーディオインターフェイスの概要や選び方などは下記の記事で解説しています。
エントリーモデルとの違い
このクラスになってくるとマイクプリアンプの品質が上がったり、スピーカー以外のアウトプットが増えたり、デジタルインプット/アウトプットで他の機器と接続できたり、宅録するには充分満足できる環境が整います。唯一不満がでるとすると入出力数かもしれません。そうなるとラックマウント型のハイエンドオーディオインターフェイスを検討しても良いかもしれません。大きくなる分、搭載できる入出力数も増え、wordclockの同期や、アウトボードの導入などスタジオ並の環境が可能になります。
オススメのオーディオインターフェース 【ミドルクラス】
Universal Audio - Apollo Twin X Duo/Quad
Apollo Twin X: ApolloでDSPというものを知るユーザーも多いと思います。オーディオインターフェイス自体にエフェクトを処理するコンピューターが搭載されていて、Neve、Helios、API、Manley、Universal Audioなどのマイクプリアンプをエミュレーションしたプラグインをリアルタイムで使用しながらレコーディングできます。Apollo Twin Xには、このUnison テクノロジー対応のマイクプリアンプが2基搭載されています。Duo(2)とQuad(4)は搭載DSP数が違いますが、本格的なミックスをするならどのみちDSPが足りなくなり、DSP専用機のSATELLITEが必要になってくると思うので、安い方のDuoが良いんじゃないかと思います。
- 24bit/192kHz
- Thunderbolt 3
- 最大10イン/6アウト
- 3xアナログ入力 (2xXLRマイク/ライン、1xライン1/4フォーン)
- 4xアナログ出力 (MONITOR 1/4フォーン、LINEOUTx2 1/4フォーン)
- 1xヘッドホン出力 (1/4TRS)
- 1xOptical 入力のみ
- ダイレクトモニタリング
- リアルタイムUAD プロセッシング
RME - Babyface Pro FS
Babyface Pro FS: UADのエフェクトが気に入らなかったり、色付けのないクリアな音質が好みのユーザーはRME製品がオススメです。Babyface Proは、コンパクト設計なのでモバイル環境にも使えて、多くのアワードを獲得した信頼できるオーディオインターフェースです。Babyface Pro FSにはSteadyClock FS回路を搭載し、ジッター値を1000兆分の1秒単位の精度で抑制させ、高品質な録音とミックス作業を精密に行うことができます。
- 24bit/192kHz
- USB2.0 バスパワー駆動
- 最大12イン/12アウト
- 4xアナログ入力 (2xXLRマイク、2xライン1/4フォーン)
- 2xアナログ出力 (2xXLR出力)
- 1xヘッドホン出力 (1/4TRS、ミニジャック)
- 1xMIDI入出力
- 1xOptical 入出力
- ダイレクトモニタリング
- SteadyClock FS搭載
- DIGICheck DSP
RME - Fireface UCX II
Fireface UCX II: ハーフラックサイズのデスクトップ型ですが、スタジオクラス並の品質や拡張性を持っています。このサイズに驚くほどのアナログとデジタルの入出力が備わっていて、本来意図されたサウンドを損なわないように、何も足さず何も引かず、完全な状態で録音するよう設計されています。宅録にはオーバースペック気味に感じるほどの製品ですが人気があり、価格も高いです。
- 24bit/192kHz
- USB2.0
- 最大20イン/20アウト
- 8xアナログ入力 (2xXLRマイク/ライン、6xライン1/4フォーン)
- 6xアナログ出力 (6xライン1/4フォーン)
- 1xヘッドホン出力 (1/4TRS)
- 1xMIDI入出力
- 1xOptical入出力
- 1xワードクロック
- 1xAES/EBU & SPDIF
- ダイレクトモニタリング
- SteadyClock FS搭載
- DIGICheck DSP
- DURec: USBメモリに録音
- スタンドアローンモード
MOTU - UltraLite mk5
UltraLite mk5:このクラスのオーディオインターフェースの中では割安感のあるオーディオインターフェースです。ループバックもあり、音楽制作以外にも多目的に使えるワンランク上のオーディオインターフェースを探しているならベストな選択ではないでしょうか。高品質なオーディオと低レイテンシーが売りで、入出力も充分備わっています。
- 24bit/192kHz
- USB-C
- 最大20イン/20アウト
- 8xアナログ入力 (2xXLRマイク/ライン、6xライン1/4フォーン)
- 10xアナログ出力 (10xライン1/4フォーン)
- 1xヘッドホン出力 (1/4TRS)
- 1xMIDI入出力
- 1xOptical入出力
- 1xS/PDIF 入出力
- ダイレクトモニタリング
- ループバック
- DSP
このクラスになってくると自分の好みの問題にもなってきます。色付けされた音が気に入らないこともありますし、本来のクリアな音が苦手と思う人もいます。長く使う機材なので、この辺りは結構需要な要素になってきますが、なかなか試せる機会がなかったりします。