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ダイナミクス系のエフェクトのなかに、マルチバンドコンプレッサー(Multiband Compressor)と呼ばれるエフェクトがあります。周波数バンドを分け、それぞれのバンドに別々のコンプレッサーやリミッターをかけることができます。今回は、そんなマルチバンドコンプレッサーのオススメのVSTプラグインを紹介します。
マルチバンドコンプレッサーとは
マルチバンドコンプレッサーとは、フィルターを使い周波数バンドを3から6バンド程度に分け、それぞれのバンド毎にコンプレッサーやリミッターを個別に設定することができるエフェクトです。
オススメのマルチバンドコンプレッサー
マルチバンドコンプレッサーは、2ミックスなどの完成された素材を変更するのに適したエフェクトです。周波数帯域を分けることで、低域のみにコンプレッサーをかけ低域を強化したり、ボーカルの帯域のみにコンプレッサーをかけて、ボーカルのレベルを上げたりすることができます。
FabFilter – Pro-MB
FabFilter Pro-MBは、視認性が高く直感的操作が可能なマルチバンドコンプレッサー/エキスパンダーです。従来のクロスオーバー・システムではなく、Pro-MBでは新たな帯域、周波数範囲を作ることができます。
- 最大6バンドの処理
- 3つのPhaseプロセッシングモード
- 様々なダイナミクス処理:コンプ/リミッター、エキスパンダー/ゲート
- 6dB/octから48dB/octの間でクロスオーバーを調整
- 0%から200%のdry/wet
- 最大4倍のオーバーサンプリング
- VST、VST3、Audio Units、AAX Nativeに対応
Softube – Drawmer 1973 Multi-Band Compressor
Softube Drawmer 1973は、アナログハードウェアをモデリングした3バンドFETコンプレッサーです。オリジナルのDrawmer 1973のサウンドと外観を再現しながらも、新たにM/S処理やサイドチェーン機能を追加したプラグインです。
- 3バンドFETコンプレッサー
- ダイナミクスを正確に制御
- M/Sモードとサイドチェーンを追加
- VST、VST3、Audio Units、AAX Nativeに対応
- iLok2、iLok3に対応
[購入]
PLUGIN BOUTIQUE → Drawmer 1973 Multi-Band Compressor
MI7 → Drawmer 1973 Multi-Band Compressor
Waves – C6 Multiband Compressor
Waves C6 Multiband Compressorは、C4の機能にフローティングバンドを2つ追加し、さらにバンド毎にサイドチェーン機能を追加した、6バンドコンプレッサーです。4つのクロスオーバーバンドでサウンドを形成し、残りの2つのフローティングバンドでディエッシングやポップノイズを抑えることができます。
- バンド毎の内部/外部サイドチェーン
- 4つのクロスオーバーバンド+2つのフローティングバンド
- コンプレッサーとエキスパンダー
- オートリリース機能
- VST3、Audio Units、AAX Nativeに対応
IK Multimedia T-RackS – Quad Comp
IK Multimedia T-RackS Quad Compは、それぞれが処理する周波数帯域を自由に設定可能な、4つのOptoタイプ・コンプレッサーを内蔵したマルチバンド・プロセッサーです。帯域ごとに、RatioやAttack、Releaseを設定することができ、自由度の高い処理を正確に行うことができます。Optoタイプなので、自然で滑らかなサウンドが得られます。
- 2から4バンドが選択可能
- 6、12、24、48dB/octのスロープ
- Optoコンプレッサー
- VST2、VST3、Audio Units、AAX Native対応
まとめ
マルチバンドコンプレッサーのなかでも、マルチバンド・ダイナミック・プロセッサーと名付け、コンプレッサー以外にもエキスパンダーなどのダイナミクス機能が付いていたり、コンプレッサーのタイプがそれぞれ違っていたりと色々なタイプのマルチバンドコンプレッサーがあります。必要な機能に合わせてマルチバンドコンプレッサーを選んでみてはいかがでしょうか。
